名城大学理工学部 応用化学科 永田研究室
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有機化学基礎・有機化学2の成績2024/08/19(月)

前期の成績集計が終わりました。1年生配当の「有機化学基礎」と2年生配当の「有機化学2」の成績分布を公開します。前回はこちらです。

まず、1年生配当の有機化学基礎の成績分布です。

合格率は、昨年と同じ 83% となりました。分布も昨年とほとんど同じです。少しほっとしています。実は、講義中は「今年はかなり合格率下がるんじゃないかな?」と思っていたのです。毎回回収しているレポートの質が平均的に低いなと感じていたからです。試験前に集中して勉強した人が多かったのかもしれません。

有機化学基礎は、半分ぐらいは高校化学の貯金が効く内容なので、試験前の集中勉強でもなんとかなったと思います。後期の有機化学1からは、そうはいきません。普段の提出物を最小限の手間で済ませて、試験前に集中勉強する、というやり方では、間に合わないでしょう。心当たりのある人は、取り組み方を工夫した方がよいと思います。

次に、有機化学2の成績分布です。

合格率は久しぶりに 50% を割ってしまいました。2年前期は専門の実験科目の負担が大きいため、なかなかこの科目に労力を割く余裕がなかったのかなと感じています。ただ、時間の使い方がおかしいんじゃないの?と思うところはありますね。時間割編成の都合上、週の前半に重い科目が偏っているのですが、週の後半はある程度余裕があるわけですから、その時間をうまく使う必要がありますよね。そういう時間のコントロールが自己責任でできるようになっていただきたいところです。

授業時間ももっと有効に使ってほしいなと思います。寝ていたり他の授業の内職をしている人は論外ですが、ちゃんと聞いていても、「練習問題に入った時」の切り替えが遅い人が多いな、と感じます。集中できる人は、授業の最初からレポート用紙と鉛筆を用意しておいて、練習問題の時間に入ったら即考え始めるわけです。そういう小さい時間の積み重ねが、大きな差になって現れてきます。

講義資料の見方にも、差があるなと感じます。事前に印刷してきたり、大画面のタブレットやPCにダウンロードを済ませてくる人と、当日にWebClassにスマホでアクセスしてチマチマ見ている人とは、受け取れる情報量が全く違います。スマホで図の細かいところを確認しようとすると、いちいち拡大表示しないといけない。その操作の間に集中力が途切れるのです。スマホで講義資料を見ている人は、「高密度の情報をガチで受け止める」経験が乏しいのだろうな、と思います。

いわゆる難関大学に一般選抜で入学できるレベルの人は、受験勉強の段階で、「高密度の情報を短時間で処理する」経験を豊富に積んでいるものです。本学のような中堅大学の学生とは、残念ながら大学入学のスタート時点で大きな差があります。その差を今から埋められるのか、それとも大学在学期間にさらに差をつけられてしまうのか、それは大学在学中のあなたの取り組みにすべてかかっています。答えが出るのは社会に出たあとです。

以前に書いた「大学は勉強するところだからね」というエントリも参照してください。このエントリというより、そこで引用した藤代先生の記事を読んでほしいです。リンクを再掲します。

gatonews.hatenablog.com

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