名城大学理工学部 応用化学科 永田研究室
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有機化学1の成績2017/01/26(木)

有機化学1の試験が終わりました。まだ成績は確定ではありませんが、採点を済ませた分についての分析です。今回の得点分布は下の通りです。(前回はこちら

正直に言いますと、今回は合格率6割を切るんじゃないか、とかなり心配していました。そのぐらい、普段の講義での手応えは薄かったのです。なので、採点してみて「案外できていたな」と少しほっとしています。

しかしながら、受講生の理解度という点から言うと、あまり楽観的にはなれないなとも思っています。合格点に達している人でも、バランスの悪い答案が目立ったのです。「これが書けてるのに、こっちは書けないの?」と首をかしげてしまうような答案です。途中で時間が足りなくなったのかも知れませんけど、理解が断片的な人も多い印象です。有機化学を全体として把握できるようになると、いろいろなことが見えてくるのですが、そこに達するまでにはまだまだ時間がかかりそうです。もちろん、これは毎年のことなのですが、今年は「すでに全体が見え始めている」人の割合が少ないように感じています。

おそらく半数以上を占めている「有機化学、なんだかよくわからないな」ともやもやしている人は、何をすればいいでしょうか。まずやらないといけないことは、「自分がわかってないところを特定する」ことです。復習課題などで、「何だかよくわからないけど、とりあえず友人の答えを書き写して出しておく」というのが一番いけない。そんなことをするぐらいだったら、まだ白紙で出す方がマシです。白紙のままなら、少なくとも「自分はここがわかってない」ことは明らかになりますから。人の答えを書いてマルがついて返って来たら、それで「済んだ」気持ちになって安心しちゃうでしょ? それじゃダメなんだよ。

特に、今回不合格だった人はもちろん、60点台で合格した人も、危機感を持って取り組んで欲しいですね。大学で学ぶべきことは、単なる専門的な知識だけではなくて、「自分が知らなかったことを自力で理解するには何をすればよいのか」という「学びの道筋」なのです。みなさんの奮起に期待します。

追記:4月から、「有機化学演習」が始まります。演習では、こちらから課題を出して、みなさん同士でその答えを解説しあう、というスタイルをとります。講義で理解が進まなかった人も、ぜひ受講して下さい。きっと、得るところはあると思います。

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