名城大学理工学部 応用化学科 永田研究室
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衆議院選挙に行きましょう!2024/10/18(金)

10/27は衆議院議員選挙です。みなさん投票に行きましょう!

「若者の政治離れ」がよく話題になります。最近も、とあるテレビのバラエティ番組で、30代の俳優さんが「誰になっても同じだし。ぶっちゃけ時間もったいなくない?」などと発言して、物議をかもしていました。この方のおっしゃることは、肌感覚としてわかる、という人は多いでしょう。「自分の一票」で結果が変わることは、国政選挙ではほとんどあり得ない。「良くなってない、が何年も続いて何も変わってない」とか「(候補者が)やりますって言っても期限もないし言いたい放題」とか、まさにその通りです。

でも一方、声を上げることで何かが変わる、ということもあります。近いところで言えば、共通テストが始まる時に、記述式とか英語外部試験とかが直前になって変わりましたよね。当事者(受験生)が声を上げなかったら、たぶんそのまま押し切られていたでしょう。

「自分たちの声を聞け」と主張するのは、大事なことです。社会を動かす制度を作るのは、政治家の仕事です。その人たちは、自分に聞こえてくる声に答えるように制度を作ります。声を上げてない人は、「どんな風に変えられても気にしないってことだよね?」と解釈されます。その結果、「声の大きな人」に都合が良い方へと社会が動いてしまいます。

政治離れは、若者に限ったことではないのですが、実態として若い世代の投票率の低さは、はっきり数字として出てしまっています。これは投票「率」ですから、人口構成で若い世代の数が少ないことを考えると、現実の投票数はこれ以上に差があるわけですね。


出典:総務省・国政選挙の年代別投票率の推移について

これでは、政治家が若い世代のことを考えてくれないのは当然の帰結です。今回の候補者の政策をよく見てください。「子育てする人」への支援は熱心ですけど、例えば「20代の独身の社会人」を対象とする政策を語っている人がいるでしょうか? 「誰になっても同じ」とあなた方が言っていることの答えが、これなんですよ。ここの因果関係は、シビアに見つめてほしいなと思います。

ただし、この考え方を、安易に「世代間の対立」に持っていくのは危険です。「シルバー・デモクラシー」(高齢者のための民主主義)という言葉で煽ってしまうと、他の問題が見えなくなってしまいます。上で「年代別投票率」を例に挙げたのは、単に「わかりやすいグループ分け」だからに過ぎません。社会には年代の他にも、性別・経済状況・出自・個人的経歴(学歴を含む)などさまざまなグループ分けがあり、それぞれについて利害対立があります。自分の属するグループが不利にならないようにするには、自分自身が行動して「声を聞かせる」しかないのです。

投票に行くのは、デモやスタンディングに参加するよりも、ずっとハードルの低い行動です。投票日は日曜日だし、投票所は必ず住んでいる場所の近くにあります。どうしても当日都合がつかなければ、期日前投票も簡単にできます。投票所に足を運んで一票を投じるだけで、あなたが「無視してはいけない対象」にカウントされるのです。簡単なことです。だから投票に行きましょう。

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