名城大学理工学部 応用化学科 永田研究室
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日本の生産性はどうして低いのか2017/06/14(水)

小西美術工藝社のデービッド・アトキンソン社長、キャリア形成コンサルタントの伊賀泰代氏、まちビジネス事業家の木下斉氏の鼎談。東洋経済新報社の企画「超・生産性会議」です。

とりわけ、アトキンソン氏の「日本の生産性はなぜ低いのか」という問題提議は注目すべきです。半年前ですが、こういう記事もあります。これは全日本人必読。

タイトルだけ見るとあたかも日本を見下しているようですが、ちゃんと最後までしっかり読むと、日本への愛に溢れた叱咤であることがわかります。(なお、この記事は発表当時にツイッターでずいぶん話題になったようですが、中身を読まずに反応している人が多いのは残念なことです。ちゃんと読め!) 全部読むのがしんどいんだったら、次のくだりだけでも読もう。

みなさんにぜひ問いかけたいことがあります。

皆さんが学校でこんなに熱心に勉強して、塾にも通って、就職してからも毎日長い時間を会社で過ごし、有給休暇もほとんど消化せず、一所懸命働いているのに、「生産性は世界第27位」と言われて、悔しくないですか。労働者1人、1時間あたりで計算すると、イタリアやスペインすら下回ります。「先進国最下位」の生産性と言われて、悔しくないですか。

「ものづくり大国」を名乗りながら、1人あたり輸出額は世界第44位と言われて、悔しくないですか。

こんなにも教育水準が高い国で、世界の科学技術を牽引するだけの潜在能力がありながら、1人あたりのノーベル賞受賞数が世界で第29位というのは、悔しくないですか。

私は、悔しいです。

『1人あたり』で見る、日本経済の悲しい現実」D. アトキンソン、東洋経済オンライン

アトキンソン氏は、「日本人が本当にやるべきことをやれば、平均年収 1000 万円(今の2倍)は十分に可能だ」と断言します。それでは、「やるべきこと」って何なんだろう? それが問題だ。現場はもう、いっぱいいっぱいなんですよ。上から、マネジメントを変えて行かないといけない。具体的には、「結果を出す」ことにもっと執着しないといけないんだと思う。「がんばってるんだから、まあいいだろう」じゃなくて、「そんな風にがんばっても、結果は出せないよ」という方向付けをちゃんとやらないといけない。

自分の今の立場で見たらどうだろうか。大学は教育機関ですから、「結果」は目に見えるものではありません(「研究結果」は目に見えますが、教育機関として最優先ではない)。そんな中で、「生産性を上げる」ための人づくりをするのであれば、学生が「無駄な努力をしている」場面を指摘してあげることが必要なのかなと思います。「結果を出すためには、こういう方向で努力しないといけないのか」という気づきを通して、自分が何をするべきかを判断する力を養うことです。できてるのかな、うーん…

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