名城大学理工学部 応用化学科 永田研究室
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論理で攻めよう2016/05/02(月)

2週間前のことですが、中日新聞に予備校国語講師の出口汪氏のインタビューが出ていました。テーマは、「変わる大学入試」です。従来の知識重視から思考力重視の試験に変わる、という方向を受けて、出口さんは「大事なのは『論理』です」と言い切ります。出口さんは国語の学習について「論理エンジン」という考え方を打ち出した人なので、この切り口は「いかにも出口さんらしい」と思わせます。

記事には、大切なことがいくつもこめられています。

  • 大事なのは自分で考え、他者を意識して筋道を立てて伝えるための「論理」です
  • 論理と言う武器を持たずに考えても、それは単なる思いつきにすぎない
  • (日本では)他者に論理的に自分が思っていることを伝えない文化がある。だから若い人には意識的に論理に触れさせないと
  • 論理は大学入試向けの教育だけでなく、人生を生きるために一人一人に必要

どの点にも、深く共感しました。うちの学生さんを見ていると、論理的な構成力が弱い人が多いな、と感じています。5行ぐらいの説明文を書いてもらっても、重要な前提が抜けていたり、自己矛盾を起こしているといった、論理的に破綻した文章を書いてしまう人が非常に多いのです。こういう人は、自分と対立する意見を持つ人に言いこめられると、沈黙するか、逆ギレするか、どちらかになってしまう。これでは、今後ますます複雑化する世界で生き抜くことは難しくなります。これからの人生を豊かに送るためにも、論理的思考法をしっかり身につけていっていただきたいな、と強く思っています。

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