日本化学会春季年会2016/03/28(月)
日本化学会の第96春季年会に行ってきました。今年の会場は、同志社大学の京田辺キャンパスです。昔、このキャンパスができて間もない頃に同じく日本化学会の年会で行ったのですが、その時は「ずいぶん殺風景なキャンパスだな」と感じたものでした。今は、いい感じにエージング(?)が進んで、キリスト教系の大学らしい典雅で落ち着いた雰囲気になっています。
最近は、案内の看板も英語が中心です。英語の発表も増えてきました。少し前までは、「日本の学生が日本の大学で学んでいるのに、わざわざ英語で発表させなくても…」と思っていましたが、研究室内で英語のプレゼンとかやらせてみると、案外できるんですよね。まあ、準備は大変だし、日本語でちゃんと研究の説明ができるレベルには達していないと困りますけど。
今年は、2日目に「工学系の新設化学科における有機化学教育の実践」という発表を(日本語で)しました。少し盛りだくさんにし過ぎて時間が足りなくなってしまい、あまり議論ができなかったのは反省点です。後の休憩時間にある先生からご質問をいただき、議論することができました。ありがとうございました。
その他の日は、新エネルギーや人工光合成を中心に情報収集に努めました。今回収穫だったのは、electromethanogenesis の研究に触れたことです。メタンを生産するある種の古細菌を電気化学セルに入れることで、小さな過電圧・高い電流効率で CO2 からメタンを製造できるそうです。生理的な詳しいメカニズムは必ずしもわかってないようですが、化学プロセスとして興味深いと思います。