名城大学理工学部 応用化学科 永田研究室
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実験ノート2014/05/29(木)

今さら言うまでもありませんが、実験ノートは実験研究の基盤になるものです。STAP細胞の騒動で実験ノートの有無が問題になった時、ヤフコメか何かで「今どき手書きのノートが実験の証拠になるなんてお笑い草だ」というような発言を見かけて思わず吹き出しました。まあ実験研究の現場で一度戦ってみたら、タブレットやノートパソコンで実験の記録をとるなんて浅はかな考えは一瞬で吹き飛んでしまうでしょう。そんなママゴトみたいなことやってられん! 機動性・耐衝撃性・耐薬品性・保存性・コスト、どれをとっても電子機器は紙のノートよりはるかに劣っています。というわけで、実験ノートの選択は大事です。

私が最初に研究室配属された時は、特に実験ノートは指定されていなかったので、普通の大学ノートを使っていました。B5版です。実験台が狭いので、A4では大きすぎます。

アメリカに留学していた時は、研究室で指定されて、各ページがカーボン紙で2枚連写になっているものを使っていました。原本は研究室に保存し、コピーの方は自宅に保存します。火事などでノートが消失しても、バックアップが残っている、というわけです。日本ではあまり見かけませんね。そこまで厳密にはやらない、ということでしょうか。

帰国後は、コクヨの補助帳 (B5) を使うようになりました。確か研究室指定でした。これは高価ですが、たいへん頑丈です。今でも使っていて、目下28冊目です。名城大に異動してから、めっきり消費が減りました。なかなか自分で実験する暇がありません。

今のところ卒研生にもこのノートを使ってもらっていますが、よく考えると毎年卒研生の数だけノートが増えて行くわけです。この補助帳は表紙も中紙も分厚く、たいへんかさばるので、早晩置き場所に困ることは明らかです。そこで、最近こういうのを買いました。

コクヨのリサーチラボノートです。B5版で72ページです。ちょっとページ数が少ないけど、まあよく実験する人は何冊でも使ってもらえば結構です。このノートも安くはありませんが、そのぐらいのコストは想定内です。ちなみに、私は卒研の1年間で実験ノートを250ページ書きつぶしました(ただし、「違う実験を同じページに書かない」という自主規制があるので、数行しか書いてないページもあります)。特別に多いわけではなく、毎日実験してたらそれぐらいになるのが普通でしょう。というわけで、うちの卒研生はこの数字を目標にするように。

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