試験終わった〜2014/01/29(水)
初年度の有機化学1の試験が終わりました! 初めての試験なんで、こちらが緊張しちゃいました。だって、みんな一生懸命勉強してきてるのに、こちらの手違いで思うように力を出せなかったら申し訳ないじゃないですか。
今採点をしているところです。ざっと見た感じ、まずまずできている人が多いのですが、残念ながら諦めてしまった人もいるみたいですね。講義に熱心に出席してくれたのに今ひとつ理解が進んでいない人もあって、専門科目の勉強の仕方がよくわからなくて戸惑っているのかなあ、と感じます。大学の勉強はね、問題集を解くだけじゃ不十分なんですよ。課題が「解けるか、解けないか」じゃなくて、その課題の背景にある本質は何なのか、というところに切り込んで行かないといけない。「そもそも〜とは何なのか」という問題意識を、常に持ち続けることが大事です。大学というのは自分で考える力を磨くところなんだからね。
こちらの課題の出し方にももう少し工夫が要るのかな。練習問題中心の課題だと、どうしても「解けるか、解けないか」というところに気持ちが行ってしまう。毎回の課題に必ず「理由を説明しなさい」という問題を入れているのは、背景を考える助けになるように、と思っているのですが、これも実はあんまり効果がありません。こんなやりとりが毎回繰り返されます。今回の試験でもいっぱい出てきました。
問:CH3CO2H と CH3CH2OH はどちらが強い酸か、理由をつけて答えなさい。
答:カルボン酸の方が強い酸だから CH3CO2H の方が強い。
いや、それ答えになってないし(苦笑)どうしてカルボン酸の方が強いのか、と聞いてるんだよ。これはある意味、記憶中心の高校化学の弊害かも知れませんね。どうやったらこのレベルから引っ張り上げることができるか、来年度に向けての宿題です。