ソックスレー抽出器2013/09/13(金)
固体から可溶成分を溶かし出すための装置で、ソックスレー抽出器というのがあります。こういう器具です。英文では Soxhlet extractor です。綴りが覚えにくいので注意。
左がソックスレー抽出器本体。右は円筒ろ紙。
使い方は下の通りです。上の写真にある専用の円筒ろ紙と組み合わせ、ろ紙の中に固体を入れて使います。

この実験を始めると、ついついじっと見ちゃうんですよね。サイホンで溶媒が「じゃーっ」と落ちる瞬間を見たくて。最近、粘稠なピッチを穴から落とす実験でついに落下する瞬間をとらえられた、というのがニュースになっていましたが、あれに通じるものがあります。もちろん、ソックスレー抽出をじっと見ているのは実験の効率から考えれば明らかに無駄ですから、その間に別のことをしなさい、と実験書にも書いてあるし指導教員も言うのですが、それを言ってる指導教員がじっと見てたりするんですから世話はない。
なお、円筒ろ紙のことをあるラボでは「まゆ玉」と言うそうです。私のラボではそうは言ってませんでしたが、知り合いの有機化学者がそう呼んでいるのを聞いて、言い得て妙だと思いました。
ソックスレー抽出器は何となく大きさが決まっているようで、写真のものは円筒ろ紙が 28x100 mm のサイズです。うちのラボでは数百mgからせいぜい数gぐらいの合成実験をすることが多いのですが、このソックスレーだとたいてい少し大きすぎるのです。小さいソックスレーってあんまり見たことないよな、と思っていたのですが、旭製作所のカタログで見つけました。さっそく購入。
右が小さいソックスレーです。下のスリが 15/25。
このサイズの「まゆ玉」があるかどうかが問題ですが、まあカタログに載っている抽出器なんだからたぶんあるんでしょう。アドバンテックのカタログで探してみようと思います。