名城大女子駅伝部6連覇2022/10/31(月)
昨日の全日本大学女子駅伝で、本学の女子駅伝部が優勝。これで6連覇となりました。おめでとうございます!
ここ数年は、全国の有力選手が名城大学に集まってきて、他大学との実力差が顕著になってきた、と報じられています。この状況について、「面白くない」とか「女子陸上競技の将来にとってよくない」などという声もあるようです。こういう声について、少し思うところがあります。
学生競技は、確かに競技者を育てるという面もあるのですが、それ以上に個々の人を育てることが目的でしょう。学校は教育機関なのですから。もちろん、注目されることは大事なことだし、見てくれる人がいるからこそスポンサーがついてくれる、という面があるのは否定しません。けれども、一番大事なのは「ちゃんと人を育てているのか」というところです。「面白くない」というのは、学生の将来に責任を持たない「消費者」としての感想でしかありません。見る人がそういう感想を持つのは自由ですが、学生本人やご家族や指導者はそんな声を聞く必要はまったくないと思います。
以前から、有力選手がなぜ名城大学を選んでくれるのか、そのわけを知りたいと思っていました。朝日新聞社のデジタルメディア「4years」に、今年引退した高松智美ムセンビさんのインタビュー記事が載っていました。高校で競技はやめようと思っていたが、「楽しそうな雰囲気、オン・オフがしっかりある、先輩たちともコミュニケーションがとれた」名城大を選んだこと。外国語学部で勉強についていくのが大変だったこと。コロナ禍の間、監督の方針で、「初めて自分で考えて」後輩たちと練習したこと。最終学年を前にして自分の意志で就職活動を始めたこと。一人の学生としての成長の過程がよく見えるし、それを後押しできる環境があるのだと感じました。
昨日のテレビ中継の中で、女子駅伝部の米田監督が「世界で通用するランナーを育てていきたい」と抱負を語っておられた、と紹介されていました。もちろんそれは素晴らしいことですが、あくまでも「一人の人間としての成長」の延長線として、「世界で通用するランナーになる」ことであってほしいと思います。自己決定権は大事です。それを大切にしながら、競技でも結果を出していく女子駅伝部はすばらしい。駅伝部だけでなく、あらゆる部門で、学生個人の成長をサポートできる大学でありたいと思っています。(そして結果も出したい)