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科学表現論    (学部3年生 前期 火曜日3限,H-204)               更新日 2021. 7.13

 学術論文や学会発表の形式は、ここ20年でかなり変化しました。インターネットやパワーポイントの普及によるところが大きいですが、そうでなくても状況変化に伴って常に変化します。したがって、同じ科学の中でも分野による違いも多く見られます。しかしながら、学術的情報の交換という目的は変わりません。本来の目的を原点に見渡せば、目的達成のための手段として、形式が見えてくるのです。
 この科目は、レポートや論文の作成、プレゼンテーションの仕方、質疑応答やディスカッションの進め方など、アカデミックな場における表現方法を学ぶ機会を提供します。見た目だけ立派なものを作らないように、かと言って受け手を退屈させないようにするにはどうすれば良いのか。正解なしの終わりのない探究です。コミュニケーションの基本、つまり、情報を正確に分かり易く伝えるという目的に立ち返り、その目で形式や手法のメカニズムを学ぶことで、先々自分で正しく研鑽していってもらいたいと思っています。

 7/19 ディベート


 ◆ テーマ
  人間の活動を主原因とした地球温暖化が起きている。
   否定には次の2パターンを含みます。どちらを主張でも構いません。
   ① 地球温暖化は起こっていない。
   ② 地球温暖化は起こっているが人間が主な原因ではない。


 ◆ グループ分け

 ◆ スケジュール
  合計60分です。各項目間の切り替え時間は取らず、シームレスに60分間進めます。

活動グループ
活動内容
時間/分
 審判  基調講演 4
 肯定側  立論 4
 否定側  立論 4
協議 3
 否定側  反対尋問(および応答) 7
協議 3
 肯定側  反対尋問(および応答) 7
協議 3
 否定側  最終弁論 4
 肯定側  最終弁論 4
協議 3
 審判  肯定側に対する尋問(および応答) 3
 審判  否定側に対する尋問(および応答) 3
 肯定側  逆転弁論 2
 否定側  逆転弁論 2
協議 2
 審判  判定結果と講評 2








1.参考文献
 表現についての考え方は多種多様で、本もたくさんあります。拾い読みするだけでも参考になるので、図書館に行ったらちょこっと立ち読みでもして下さい。授業用に参考にした文献を挙げておきます。
1 科学コミュニケーション論     藤垣裕子 ほか     東京大学出版会
2 「科学的思考」のレッスン 学校で教えてくれないサイエンス  戸田山和久著  NHK出版新書
3 教養の書  戸田山和久著  筑摩書房
4 クリティカル・シンキング入門     アレク フィッシャー     ナカニシヤ出版
5 大学で学ぶ議論の技法     T.W.クルーシアス ほか     慶応義塾大学出版会
6 理科系の作文技術    木下是雄 中公新書
7 ディベートのすすめ     望月和彦     有斐閣選書
8 知的な科学・技術文章の書き方     中島利勝 ほか     コロナ社