みなさんは「化学反応」をどんな風にイメージしてますか? 例えば、水素と酸素から水ができる反応は下の通りですが、これってどういう反応でしょう?
「どういう反応って…水素2分子と酸素1分子から水が2分子できる反応でしょ?」…もちろんその通りなんですが、それは最初と最後を見ているだけですよね。その途中で何が起きているのか、をいろいろな視点から調べるのが「化学反応論」です。結果だけではなくて、途中経過にも注目しよう、ということです。
化学反応論はとても広い学問分野ですが、応用化学科の講義では「反応速度とエネルギー」に特に力を入れて学んで行きたいと思います。速い反応と遅い反応があるのはなぜか? 反応速度を調べるにはどのような手段があるか? なぜある反応は発熱的で、他の反応は吸熱的なのか? 反応速度とエネルギーはどういう関係があるのか? こういった問いに答えられるようになりましょう。
化学反応論を学ぶ上で頭が痛いのが、数式がたくさん登場して、具体的なイメージが見えてこないことです。化学科を選ぶ人は数学に苦手意識を持っている人が少なくないのに、教科書が数式で埋め尽くされていたら、もうそれだけでいやになっちゃうよね。ここは、なるべく具体的な化学反応と結びつけることで、なんとかイメージをつかむようにしてください。
ちなみに、上記の水ができる反応はとても複雑で、完全な解析は非常に厄介です。一見複雑そうに見える下のような反応の方が、反応論としては取り扱いやすくなります。
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