学生フリーライダーといかに闘うか2022/07/20(水)
大学生のみなさん、「ノート見せて」「課題見せて」とタダ乗りしてくる同級生にイラっとしてませんか?
上から目線で「課題見せて」「一緒にやろう」 他人の努力にタダ乗りする学生フリーライダーに喝! #SmartNews https://t.co/RGggqI92ls
— Barbeeboys (@Barbeeboys2) July 5, 2022
まあ、記事元になったツイート主の「お菓子持ってきてくれるとかでも喜ぶのに」というのもどうかと思います。そこちゃうやろ! いやまあ、学生の感覚としては「そこ」なのかもしれないけど。お互いに課題を分担しあえば、win-winの関係って感覚があるのかもしれない。
私はもちろん教員ですし、大学生の子を持つ親でもあるので、下のような「怒りのコメント」に全面的に共感します。君たち大学に何しに来てるんだよ、という話です。
私はどんな対価があっても見せないかもです…授業受けれなかった理由は色々あるかと思いますが、大した理由もなく授業でないで人の課題写すくらいならお金払って何しに来てんの?大学辞めれば?って言っちゃうかもしれない
そもそも「課題をやる」というのが何のためなのか、ちゃんと認識する必要があります。「課題をやる」のは、大学生にふさわしい知的能力を獲得するための作業です。運動選手がトレーニングをするのと同じです。「トレーニングを他の人に代わりにやってもらって、自分はさぼる」運動選手なんて、想像できませんよね。それ運動選手って言わんやろ。大学生だって同じですよ。「お金払って何しに来てんの?」は本当にその通りです。学費負担者が聞いたらどう思うんでしょうか。
「お互いに課題を分担すればwin-win」というのも、見当違いです。仮に、全部の課題を2人で等分に分担したとしたら、同じ学費を払っているのに、獲得する知的能力は2人とも半分になります。学生本人も負け、学費負担者も負け、コピペレポートを読まされてうんざりする大学教員も負け、誰も勝っていません。
今回この件でネット検索してみると、「学校の『ノート見せて』は有料化にするルールを学校が作りませんか」という主張も見かけました。それはちょっと無理ですが、少なくとも学校側の姿勢として、「『課題見せて』『ノート見せて』はダメです。頼まれてもきっぱり断ってください。」というメッセージを出すことはあってもいいかなと思っています。「本当は嫌だけど、気が弱くて断りきれない」人が、少しでも断りやすくなるかもしれませんからね。
「えー名城大学ってそんなレベルの大学なの?」と思われてしまうかもしれません。いやいや、こういうフリーライダーって、どんなレベルの大学にも一定の割合でいるものです。そして、そういういわゆる「要領のいい人」が、社会に出てもやたら大きな顔をしていたりもします。でも、私はそういう風潮には全力で抵抗していかないといけないと思っています。だって、今の社会でやたら大きな顔をしていて、「大学では何も学ばなかった」ことをまるで手柄話のように語るような人で、自分の所属組織やこの国の将来を真剣に案じて、少しでも良い方向に変えようともがいている人が一人でもいますか? 自分の目先の利益しか考えない人ばかりじゃありませんか? そういう人にデカイ顔をさせちゃいけないと思いませんか?
この国と自分たちの将来のために、学生は「今やるべきことに全力で取り組む」ことを徹底しないといけないのです。しょうもない「学生フリーライダー」とはきっぱりと縁を切るべきです。私たち大学教員はそれを応援します。