研究内容>Crack Detection

Pulse-echo testing(探傷試験)

 探傷試験について

 超音波とは、人間が聴くことのできる周波数以上の音波であり,通常20kHzから数GHzの周波数帯の音のことを指します。探傷試験だけでなく、魚群探知機や医療機器など幅広く利用されています。
超音波探傷試験とは非破壊検査の一つであり、試験体内部の欠陥を探知したり、その位置の特定に利用されており、反射法や透過法などの種類があります。


反射法:材料表面の反射波と欠陥からの反射波の時間差によって欠陥の位置を特定する方法

透過法:欠陥による透過波の減衰によって欠陥の有無を判断する方法
















 実験装置

本研究では、超音波反射法(パルスエコー法)を行うことが可能なプラットフォームを用意しました。

 





















 現在研究しているテーマ

 欠陥の検出性能を示す指標として、分解能とSignal to Noise Raio(SNR)があります。分解能は欠陥までの距離の精度を、SNRは欠陥自体の見つけやすさを示す指標であり、トレードオフの関係にあります。
 パルス圧縮と呼ばれる信号処理は、上記のトレードオフを解消し、より性能の高い検出性能を実現することが可能ですが、近傍の検出性能が損なわれる問題がありました。
 そこで本研究では、信号処理技術を改善することで検出性能の高い超音波探傷システムの実現に向けて研究を進めています。
現在、改善された信号処理システムによって近傍の欠陥検出が可能であり、SNRも理論値とよく一致していることが実験を通して確認できました。