名城大学大学院理工学研究科 応用化学専攻 (平成29年度設置) 名城大学大学院理工学研究科 応用化学専攻 (平成29年度設置)

開講科目一覧・物質物理化学分野

授業科目 単位数 担当 開講時期
講義 演習・
実験
機能ナノマテリアル特論 2 丸山 毎年後期
【概要】ナノカーボン材料や半導体量子井戸・量子ドット材料を中心として,ナノメートルサイズの物質や構造体について,その多彩な物性と応用展開の可能性について概説する。物理化学・量子力学の基本知識を出発点として,量子サイズ効果による物質の電子構造変化とそれに伴う新たな光・電子物性の発現について解説する。また,バリスティック伝導やクーロンブロケイドなどメゾスコピック系や低次元物質特有の量子輸送特性についても紹介する。さらに,ナノマテリアルの作製法と物性評価法についても講述する。
応用物性化学特論 2 坂東 奇数年度(西暦)前期
【概要】量子化学の原点に立ち返り,電気伝導性や化学反応性に関して電子波動関数の幾何学的結合形態から理解させる。このため s, p, d 軌道を水素様原子のシュレディンガー方程式から導出する復習を行い,電子軌道の本質を習得させる。その後,電子軌道の位相を考慮した結合形態とブロッホ状態を融合させ,一次元配列した原子鎖に対するバンド形成の概念を,電子の波数を取り入れて教える。次に,次元を拡張し,最終的に3次元固体のバンド形成・バンド分散に関わる本質を修得させる。
応用磁気化学特論 2 坂東 偶数年度(西暦)前期
【概要】固体物性を支配する電子について,その局所構造を探る電子磁気共鳴を取り上げ,磁場中での挙動を詳細に取り扱う。まず,時間に依存する物理量を取り扱うハイゼンベルグの運動方程式から出発し,磁場中での電子スピンの運動が,古典力学におけるトルク方程式に一致することを教える。その後,トルク方程式に立脚し,電子系に吸収された磁気エネルギーが逸散する緩和過程を定量的に取り扱い,物質の電子物性をミクロな視点で考えられるようにする。また,実際の磁気共鳴データ解析方法についても習得させる。
物質機能物理化学特論 2 小澤 毎年前期
【概要】物質の機械的性質,熱的性質,電気的性質,磁気的性質,光学的性質といった物性は,大きさや形状,結晶構造,表面構造,電子構造などの諸因子に依存して現れ,それを利用することで様々な機能が実現される。各種機能における典型的な物質について学術論文をもとにケーススタディを行い,物質と物性,さらには機能との間の因果関係や,諸物性間の相互関係を掘り下げることで物質に対する理解を深め,機能性物質の動作原理と設計概念を学ぶ。
物質物理化学特別演習・実験
ⅠA・ⅠB・ⅡA・ⅡB
2 × 4 丸山・
坂東・
小澤
毎年前期・後期
【概要】物質物理化学分野における実験手法および実験結果の解析法について,具体例に則して習得させる。物質物理化学分野を主専攻とする学生は、指導教員が開講する本科目を必修とする。