大学院理工学研究科応用化学専攻では,理工学部化学・物質学科応用化学専攻における教育をさらに発展させ,学生の皆さんに,応用化学分野の深い見識と研究遂行スキルを身につけてもらうべく,研究と教育を進めています.
カーボンニュートラルや持続可能な社会の実現に向けて,化石燃料を用いずにエネルギーや素材を手に入れる技術や,環境への影響に配慮した素材の開発が重要になっており,その担い手として,世の中では化学を専門的に学んだ人材が強く求められています.社会で即戦力として活躍するためには,専門とする化学分野に立脚した深い見識をもつことに加え,自ら考えて行動するスキルや他者に正しく伝えるスキルを身につけていることが必要となります.それらのスキルを身につけることができる場が大学院です.
研究では,未知の課題を解決するために,論文等から情報を収集して仮説を立て,実験により客観的な証拠を積み上げて検証していくサイクルを繰り返します.この,仮説-実験-検証のサイクルを自律的に繰り返せば繰り返すほど,考える力や実行力,さらには新たな課題を発見する力が身についていきます.学部の一年間の卒業研究では,身につくスキルはごく限定的ですが,大学院で2年間真剣に研究に取り組めば,多くの経験を積むことができますので,自ら課題を設定し,自律的に考え,実行して課題を解決に導いていくスキルは格段に向上します.大学院では,研究成果を学会等で発表する機会が少なからずありますので,他者に伝えるスキルも伸ばすことができます.また,後輩の学部生を指導する機会もあり,指導力も身につきます.大学院で身につけることができるこれらの実践的なスキルは,研究開発職に限らず,様々な職種・分野において,必ずや皆さんの将来の活躍の基盤となるはずです.
応用化学分野のより深い見識や実践的な研究遂行スキルを身につけ,広く社会で活躍したいと思う人は,大学院進学を積極的に検討してください.
専攻長 中村 忠司