活動報告

活動報告の紹介

研究活動

基礎・臨床研究で得られた成果は、積極的に国内外の精神神経薬理学、神経科学および医療薬学関連の学会や研究会にて報告し、世界を見据えて広く社会に発信しています。また、招待講演やシンポジウムなどにおいても多数発表を行っています。

大学・研究室行事

大学行事として、学生フォーラム、ソフトボール大会、オープンキャンパス、卒論発表や卒業式などが開催され、こうした行事には積極的に参加しています。研究室行事として、鶴舞公園での花見、ゼミ旅行、スポーツフェスティバル、新年会など、1年を通して楽しいイベントを開催し、メンバー同士の親睦を深めています。

国際交流活動

名城大学薬学部 臨床薬学教育・研究推進センターは、学術交流協定を結んでいる米国をはじめとする海外の大学教員や臨床研修生を受け入れ、講義への参加、関連医療施設の見学、症例検討を通し、研究・教育の交流を行っています。 名古屋大学医学部附属病院での臨床研修は、名城大学薬学部 臨床薬学教育・研究推進センターサテライトセミナー室を拠点として、当部門のアドバンスト学生や配属学生が薬剤部と協力して実施しています。アドバンスト学生は病棟・薬剤師外来や関連医局での活動を中心に、臨床研修・症例や研究内容を英語で紹介します。また、日米の薬学教育や文化も紹介し、交流を深めています。

社会活動

くすりを通じて社会を知ることで社会に貢献できる医療人の育成を目指して、地域での「くすり教室」や「研修」活動を積極的に実施・参加しています。中でも、特定非営利活動法人医薬品適正使用推進機構(NPO J-DO)は、国民にくすりを安全に安心して使っていただくために薬剤師や国民に対する教育講演や学会を開催しています。その活動の一つとして、小学生にもくすりのことを知ってもらう講義や体験実験(くすり教室)を行っています。2014年度からは、薬物依存に関連する講義や体験実験も行っています。

2022年7月23日〜24日

医療薬学フォーラム2022/第30回クリニカルファーマシーシンポジウム

「医療薬学フォーラム2022/第30回クリニカルファーマシーシンポジウム」が北陸大学薬学キャンパス 薬学別館(アネックスファーム)にて「枝葉が伸び、花が咲き続ける医療を支える根幹たる医療薬学の新たな挑戦」をテーマに開催される予定でしたが、新型コロナウイルス感染症の再拡大により現地開催を中止し、WEB開催へ変更となりました。

当室からは、野田幸裕教授がシンポジウム3「アカデミアと臨床薬剤師との連携:リバーストランスレーショナル研究の展開」にて「クリニカルオミクスとrTR研究」と題して発表し、シンポジウム12「認知症の研究・治療から地域医療における薬剤師の役割」の座長も務められました。シンポジウム3の発表では、「教育」・「研究」・「臨床」のそれぞれに知識・技術の偏重がない医療人である「ファーマシスト・サイエンティスト」の育成についての質問があり、2006年の当室開設以来、野田教授が尽力して構築されてきた環境や体制について概説しました。

本学会は病院薬剤師、薬局薬剤師、薬系大学の研究者や学生、および製薬会社の研究・開発・医薬品情報担当者など、参加者は多岐に渡っていたことから、さまざまな視点からどのように医療へ還元しているのか・していくのかについて興味深く拝聴できました。どのような立場であっても、研究者マインドを忘れずに医療に貢献できる薬剤師でありたいと奮起しました。

(報告者:中村真理子)

【シンポジウム】
野田幸裕(7月23日)
シンポジウム3「クリニカルオミクスとrTR研究」
【座長】
野田幸裕(7月24日)
シンポジウム12:「認知症の研究・治療から地域医療における薬剤師の役割」

2022年7月1日

第141回日本薬理学会近畿部会(香川)

「第141回日本薬理学会近畿部会」は新型コロナウイルス感染症の影響を考慮し、オンラインでの開催となりました。今回は一般演題(口演)のみのプログラムであり、オンライン開催のメリットを活かし、第146回関東部会(2022年6月18日開催予定)との共催で、両部会の聴講が可能でした。そのため、関東部会や近畿部会の多数の薬理学、薬物治療学、臨床薬学の大学、企業、あるいは医療関係の研究者が参加していました。

当室からは、野田幸裕が一般演題-1「中枢」(口頭)のコメンテーターを務め、研究員の肥田裕丈が優秀発表賞候補演題-1「中枢1」(口頭)にて「新生仔期プロスタグランジンE2投与による若年・成体期の情動性・情報処理機能と遺伝子発現に及ぼす影響」と題して発表しました。70名以上が視聴者しており、遺伝子発現変化とシナプス形成やグルタミン酸作動性神経に関連した神経化学的異常との間には相関性は認められたのか、精神行動障害が発現したメカニズムとして脳内のどの細胞の関与を考えているのかなどの多くの質問を頂きました。本学会で発表することで、研究の課題が見つかり、今後の研究に活かしていきたいと思います。

(報告者:肥田裕丈)

【コメンテーター】
野田幸裕(7月1日)
一般演題-1「中枢」(口頭)

【一般演題(口頭)】
肥田裕丈(7月1日)
「新生仔期プロスタグランジンE2投与による若年・成体期の情動性・情報処理機能と遺伝子発現に及ぼす影響」

2022年6月30日(木)〜7月3日(日)

第45回日本神経科学大会/第65回日本神経化学会大会/第32回日本神経回路学会大会:NEURO2022(沖縄)

「第45回日本神経科学大会/第65回日本神経化学会大会/第32回日本神経回路学会大会:NEURO2022」が沖縄方言で助け合いを意味する「ゆいまーる ― つながる脳科学 ―」をテーマに、沖縄コンベンションセンター・宜野湾市立体育館・ラグナガーデンホテルでの現地とオンラインでのハイブリッドで開催されました。発表言語が英語であることに加え日本を代表とするリゾート地での開催であることから、アジアや欧米からの参加者も見受けられました。

当室からは、吉見 陽がシンポジウム1S03m「異分野融合による精神神経疾患の新規治療標的に基づいた創薬研究」にて「オミックス技術による統合失調症の病態関連分子の探索とバイオマーカー開発」と題して発表しました。発表後には、リンパ芽球様細胞株のプロテオーム解析で同定された統合失調症マーカーの候補分子が神経系にどのように影響するのか、中枢神経系における局在について検討しているのかなど、多くの質問がありました。予備検討において細胞質や小胞体に局在するMX1タンパク質の過剰発現がERストレス応答を介した細胞脆弱性に関与することから、中枢神経系細胞(ニューロン、グリア)において同様の機能的変化を示す可能性があり、細胞培養系や動物モデルを用いた機能解析と病態生理との関連解析が重要であることを説明しました。

神経・精神疾患の病態解明・創薬に関する先端研究が数多く報告されており、精神医学、神経化学、および薬理学のみならず、タンパク構造解析学やケミカルバイオロジーなどの専門家が活発な議論を交わしていました。日本においても異分野融合による多面的・多角的な研究が進められていることを知る良い機会となり、今後の研究に活かしていきたいと思います。

(報告者:吉見 陽)

【シンポジウム】
吉見 陽(6月30日)
「オミックス技術による統合失調症の病態関連分子の探索とバイオマーカー開発」

2022年6月30日〜7月2日

第49回日本毒性学会学術年会(札幌)

「第49回日本毒性学会学術年会」が「One Healthと毒性学」をテーマに札幌コンベンションセンターにて開催されました。毒性学はさまざまな専門家やステークホルダーの集うトランスディシプリナリティの領域であり、ヒトの健康の実現のために、ヒト、動物、環境/生態系の健康を一つの健康として捉えるOne World One Healthの概念で多数のシンポジウムがありました。

当室からは、野田幸裕がシンポジウム 44「毒性試験では検出が困難な臨床副作用―非臨床からの新たなアプローチ その2(各論)」にて、「行動薬理学から自殺企図を考える:向精神薬との関連性」と題して発表しました。発表後には、向精神薬の有効性だけでなく、オフターゲット作用の評価についてはどのように考えたらよいか、向精神薬による自殺関連行動の予測にはモデル動物への影響を検討する必要があるのかなど、多くの質問がありました。自殺関連行動として衝動性がひとつの指標となると思われるため、正常動物での衝動性に対する化合物の影響を検討し、その後、モデル動物において衝動性が増強されるかどうか検討することが重要であることを説明しました。

北海道は初夏に入り、とてもさわやかな気候でした。本学会で発表する機会から、新たな研究の課題も見つかり、今後の研究の発展に活かしていきたいと思います。

(報告者:野田幸裕)

【シンポジウム】
野田幸裕(7月2日)
「行動薬理学から自殺企図を考える:向精神薬との関連性」

2022年6月9日~13日

第33回国際神経精神薬理学会:The International College of Neuropsychopharmacolgy(CINP2022)(台北)

「第33回国際神経精神薬理学会:CINP2022」が台北での現地とオンラインでのハイブリッドで開催されました。日本とは1時間の時差がありますが、日本からのオンライン参加も容易でもあり、学会後にはオンデマンド視聴も可能でした。最新のテクノロジーを利用して仮想視聴者にプレゼンテーションをライブストリーミングすることで、すべての参加者にすばらしい機会が提供されていました。

当室からは、野田幸裕が一般演題(e-ポスター発表)「Nicotinic acetylcholine receptor subtypes regulate social and cognitive behaviors in mice administered phencyclidine repeatedly」と題して、博士課程2年の吉田樹生が一般演題(e-口頭発表)「The ameliorating effect of memantine on the impairment of social behaviors induced by single social defeat stress as juveniles via regulating the GluN2–ERK1/2 signaling pathway」と題して発表を行いました。オンライン上ではありますが海外の研究者も閲覧しており、研究内容の説明なども行いました。台湾デジタル大臣で新型コロナウイルス感染症の蔓延を見事に抑えられたオードリ・タン大臣の基調講演も楽しく視聴し、精神科医、薬理学者、その他の基礎科学者、および研究心理学者など2,000名以上の参加がありました。

2023年度はカナダのモントリオールで、2024年には東京で開催されますが、次回は海外の研究者と対面で活発な討論ができる日を楽しみにしていきたいと思います。

(報告者:野田幸裕)

【一般演題(e-ポスター発表)】
Yukihiro Noda
「Nicotinic acetylcholine receptor subtypes regulate social and cognitive behaviors in mice administered phencyclidine repeatedly」
【一般演題(e-口頭発表)】
Mikio Yoshida
「The ameliorating effect of memantine on the impairment of social behaviors induced by single social defeat stress as juveniles via regulating the GluN2–ERK1/2 signaling pathway」

2022年3月26日~28日

日本薬学会第142年会(名古屋)

「日本薬学会第142年会(名古屋)」は、主管校として名城大学薬学部が担当し、東海地区での11年ぶりの開催となりました。「創薬イノベーションが切り拓く新時代の医療」をテーマに名古屋国際会議場で開催予定でしたが、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い全面オンライン形式にて開催されました。本年会は創薬から医療にわたる最新の研究成果や急速に進展する革新的技術などについて情報を共有し、薬学領域の教育研究が貢献すべき次代の医療との関わりについて積極的に議論することを目的としています。本年会は、7,000名を超える参加者があり、盛会のうちに終了しました。

当室からは、野田幸裕教授、博士課程4年の内田美月先輩、博士課程1年の吉田樹生先輩、学部5年の松本あおい、平野結奈および内野里香が一般演題(ポスター)にて発表を行いました。全面オンライン形式での開催ではありましたが、バーチャル会場「oVice」を使用することにより実際に現地にいるような感覚で発表を行うことができました。発表後には、研究の成果をどのように臨床へ還元していけばよいかなど、多数の質問をいただき活発に意見交換を行うことができました。

ポスター発表において、現在の薬薬連携状況や連携するために不足している情報について、病院薬剤師・薬局薬剤師それぞれの立場からの意見を拝聴することができました。退院時にはおくすり手帳に患者の体表面積、薬剤を減量している場合にはその理由など、薬局薬剤師にも情報提供すべき内容をしっかり記載する必要性を学び、アドバンスト実習でも薬薬連携に繋げていけるように努めていきたいと思いました。

なお、本学会において博士課程4年の内田美月先輩と学部5年の内野里香が学生優秀発表賞(ポスター発表の部)を受賞しました。

(報告者:内野里香)

【ポスター発表】
野田幸裕(3月26日)
「2020年薬学共用試験OSCEの結果解析報告と2021年度OSCE結果の速報」
内田美月(3月26日)
「児童に対する薬物乱用防止への取り組み:参加体験型学習の学習効果」
吉田樹生(3月28日)
「脳内免疫系及び神経形態における幼若期の心理社会的ストレス負荷の影響」
松本あおい(3月26日)
「統合失調症入院患者における抗精神病薬の処方状況と減量・減薬の実態調査:多剤併用療法の解消に向けて」
平野結奈(3月27日)
「薬剤師外来における吸入療法の再指導を必要とする患者の特性」
内野里香(3月28日)
「がん化学療法に伴う消化器症状の発現と遺伝子多型の関連性」

2022年3月7日〜9日

第95回日本薬理学会年会

「第95回日本薬理学会年会」が、「イノベーション・コモンズ〜その知の創成と継承」をテーマに、福岡国際会議場および福岡サンパレスを主会場としてオンサイトとオンラインのハイブリッドで開催されました。

当室からは、博士課程2年の中村真理子が「Association between effect of duloxetine on chronic orofacial pain and expression of platelet serotonin transporter in patients with burning mouth syndrome and atypical odontalgia」と題してオンサイトにて、ポスター発表を行いました。ディスカッションタイムには、細胞膜画分でのタンパク質の定量からデュロキセチンの臨床効果についてまで、幅広くご意見・ご助言をいただきました。また、分野を超えて多数の方々が足を運んでくださり、対面でディスカッションできる楽しさも実感しました。講演やシンポジウムでは、iPS細胞を利用した最新の研究技術やケタミンの光学異性体の有用性に関する知見に加え、研究者間のディスカッションを通して神経以外にも着目して考察する重要性を学ぶことができました。大学機関だけでなく研究所や企業において、アカデミアの第一線として活躍される研究者を拝見できて、大変刺激となりました。本学会で得たことを最大限に吸収し、今後の研究活動に活かしていきます。

(報告者:中村真理子)

【口頭発表】
中村真理子
「Association between effect of duloxetine on chronic orofacial pain and expression of platelet serotonin transporter in patients with burning mouth syndrome and atypical odontalgia」

2022年3月6日

第31回神経行動薬理若手研究者の集い

「第31回神経行動薬理若手研究者の集い」が、「題名のない研究会」をテーマに、九州大学を主会場としてオンサイトとオンラインのハイブリッドで開催されました。本テーマには、「あえてテーマを掲げずに各若手研究者の興味ある研究を自由に発表し活発に討論することで、各々の研究と神経行動薬理学分野をさらに発展させ将来に繋げていきたい」という大会長の気持ちが込められています。

当室からは、博士課程2年の中村真理子が一般演題にて、「口腔内慢性疼痛におけるデュロキセチンの効果と血小板セロトニントランスポーターの発現との関連」と題して発表を行いました。発表後には、核のない血小板の発現変化について質問をいただき、新しい視点から考えるきっかけとなりました。池谷裕二先生の特別講演「その日話したいことを話します」では、行動と感情に競合性を求めるという「認知的不協和理論」について、大変興味深く拝聴しました。海外研究者シンポジウムでは、海外で活躍する先生方から「熱意と人脈によって、人生はいくらでも切り拓ける」というメッセージをいただきました。今後も夢を持って、様々なことへ挑戦していきたいと思います。

なお、本研究会において中村真理子は優秀発表賞を受賞しました。

(報告者:中村真理子)

【口頭発表】
中村真理子
「口腔内慢性疼痛におけるデュロキセチンの効果と血小板セロトニントランスポーターの発現との関連」

2022年2月11日~13日

The 21st Asian Conference on Clinical Pharmacy(名古屋)

「The 21st Asian Conference on Clinical Pharmacy(ACCP 2022 in Nagoya:https://site2.convention.co.jp/accp2022-ng/video/)」は名城大学薬学部 亀井浩行教授を大会長として、「The Next Stage of Clinical Pharmacy from Asia」をテーマに開催されました。ACCP 2022 in Nagoyaは、名城大学薬学部八事キャンパスで行われる予定でしたが、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、全面オンライン形式にて開催され、当室の野田幸裕教授は実行委員長、吉見 陽助教は組織委員として企画から運用・運営に携わりました。ACCPはアジア各国の13か国以上が集い、アジアにおける臨床薬学の発展を目指して国情の異なる互いの研鑽の場として毎年開催されており、ACCP 2022 in Nagoyaは、2001年に日本(名古屋)で開催以来21年ぶり2回目となりました。

当室からは、シンポジウム1の「Problem of psychiatric therapy」において、野田幸裕教授が座長を務められ、野田幸裕教授、吉見 陽助教、研究員の肥田裕丈先生、堀田彰悟先生、および博士課程1年の吉田樹生先輩が発表を行いました。また、研究員の加藤博史先生、佐治凪帆先生、博士課程4年の内田美月先輩、博士課程2年の中村真理子先輩、学部5年の内野里香、松本あおい、および平野結奈がe-posterにて発表を行いました。

初めての国際学会ではありましたが、オンラインでの開催により開催期間中ポスターが掲示されていたため、時間をかけ様々な分野の発表を拝見し、臨床現場においての薬物治療の現状や副作用への対策を理解することができました。また、シンポジウムなどを拝聴し、新型コロナウイルス感染症によるパンデミックの中、アジアの国々の薬剤師を取り巻く状況の変化や薬剤師によるワクチン接種などの取り組みを知ることができました。

本学会に参加して、海外の方との討論や情報共有のために、さらに語学力を高めたいと思える良い機会となりました。今回の経験や得られた知見を今後の研究に繋げていけるように努めていきたいと思います。

なお、本学会において博士課程4年の内田美月先輩と学部5年の内野里香がBest Poster Presenter “Student”、博士課程1年の吉田樹生先輩がBest Oral Presenter “Student”を受賞しました。

(報告者:平野結奈)

【座長】
野田幸裕(2月11日)
シンポジウム1:「Problem of psychiatric therapy」
【シンポジウム1】
野田幸裕(2月11日)
「Overview: Problem of psychiatric therapy」
吉見 陽(2月11日)
「A survey of antipsychotic polypharmacy in outpatients」
肥田裕丈(2月11日)
「A survey of antidepressant polypharmacy in outpatients」
堀田彰悟(2月11日)
「Study of long–term users of benzodiazepines in inpatients」
吉田樹生(2月11日)
「Association between situation of sleeping and prescribed hypnotics in outpatients taking hypnotics」

【ポスター発表】
加藤博史(2月11日~2月13日)
「A Retrospective Study for the Identification of Risk Factors Leading to Uncontrolled Breakthrough Pain in Patients Treated with Fentanyl Sublingual Tablets」
佐治凪帆(2月11日~2月13日)
「Perception and Attitudes of Pharmacy Students Toward People with Mental Disorders: A Survey to Hospital Practical Training Student」
内田美月(2月11日~2月13日)
「Participatory Learning Effects in Drug Abuse Prevention Education of Pupils」
中村真理子(2月11日~2月13日)
「Usefulness of Classes and Practices Regarding Medicine for Promoting Appropriate Drug Use Among the Local Community Residents」
内野里香(2月11日~2月13日)
「Gene Polymorphisms in Association with Chemotherapy-Induced Gastrointestinal Symptoms(CIGSs)」
松本あおい(2月11日~2月13日)
「A Survey of Antipsychotic Polypharmacy and the Dose Reduction in Inpatients with Schizophrenia to Promote the Optimization of Pharmacotherapy」
平野結奈(2月11日~2月13日)
「Characteristics of Outpatient Requiring Re-Counseling of Inhalation Techniques in a Pharmaceutical Outpatient Clinic」

2022年7月20日

第4回アドバンスト活動報告会

「第4回アドバンスト活動報告会」が開催されました。

薬局にて研修しているアドバンスト学生1名および愛知医科大学病院の呼吸器内科・外科、消化器外科病棟にて研修しているアドバンスト学生2名が症例報告を行いました。多くの学生や教員が参加し、症例報告後には多数の質疑やコメントがあり、活発な報告会となりました。

薬局にて研修している学生は、漢方薬を用いた片頭痛患者への介入に関する報告を行いました。軽度から中等度の片頭痛にNSAIDs(Non-Steroidal Anti-Inflammatory Drugs:非ステロイド性抗炎症薬)が無効な場合や、中等度から重度の場合にはトリプタン製剤が用いられます。本症例では、頭痛に対して処方された漢方薬の適切な服薬方法を指導することで、トリプタン製剤を使用することなく、片頭痛をコントロールすることができました。

愛知医科大学病院の呼吸器内科・外科病棟にて研修している学生は、抗がん剤治療における支持療法に関する報告を行いました。EGFR(Epidermal Growth Factor Receptor:上皮成長因子受容体)チロシンキナーゼ阻害薬はEGFR遺伝子変異陽性のがんに対して使用される分子標的薬であり、副作用としてざ瘡様皮疹が報告されています。本症例では、ざ瘡様皮疹の重症度に合わせた強さの外用ステロイドの選択と使用方法の指導を行い、症状を改善に介入していました。

愛知医科大学病院の消化器外科病棟にて研修している学生はがん患者の周術期における薬学的介入に関する報告を行いました。ステロイドを長期間服用することにより視床下部-下垂体-副腎皮質系が抑制され、内因性ステロイドが減少します。この状態で手術などの侵襲を受けると循環不全を中心とした重篤な急性副腎不全に陥りやすくなります。そのため、侵襲性の高い周術期にはステロイドを予め投与することで急性副腎不全を予防するステロイドカバーを行う必要があります。本症例では、これまでに使用していたステロイド量をプレドニゾロン換算することで適正に周術期におけるステロイドの投与を行い、急性副腎不全に陥ることなく手術を完遂することができました。

これらの症例を通して、症状の部位、性状、発現時の特徴や使用薬剤などの背景から、患者に最も適した個別の薬物治療を考えていくことの重要性を再認識しました。今後も最適な薬物治療を行うことができるよう、患者一人ひとりに向き合っていきたいと思います。

(報告者:鈴木里奈)

【薬局】
「漢方薬を用いた片頭痛患者対応」
【愛知医科大学病院】
呼吸器内科・呼吸器外科病棟
「肺癌治療における支持療法」
消化器外科病棟
「大腸癌における周術期と化学療法の薬学的介入について」

2022年7月6日

第3回アドバンスト活動報告会

「第3回アドバンスト活動報告会」が開催されました。

名古屋大学医学部附属病院の消化器外科病棟にて研修しているアドバンスト学生1名、愛知医科大学病院の循環器内科・心臓外科病棟、GICU(General Intensive Care Unit:周術期集中治療部)にて研修しているアドバンスト学生2名が症例報告を行いました。多くの学生や教員が参加し、症例報告後には多数の質疑やコメントがあり、活発な報告会となりました。

名古屋大学医学部附属病院の消化器外科病棟にて研修している内野里香は、呼吸困難を有するがん患者への介入に関する報告を行いました。がん患者において呼吸困難が発生する頻度は46~59%と報告されています。呼吸困難を有するがん患者には、モルヒネの全身投与を行うことが推奨されていますが、腎機能の低下などを理由にモルヒネが使用できない場合にはオキシコドンの全身投与が行われます。本症例では、腎機能を考慮した薬剤を提案することで、呼吸困難を緩和することができました。

愛知医科大学病院の循環器内科・心臓外科病棟にて研修している学生は、心不全患者への介入に関する報告を行いました。心不全の頻度の高い初期症状として息切れや足のむくみがあり、これらは心拍出量の低下によって生じるうっ血や体液貯留に伴う症状です。このように息切れや足のむくみを有する患者では、病態に応じた心不全薬物治療の基本薬に加え、利尿薬を併用します。本症例では、腎機能や電解質・水分バランスを確認しながら利尿薬や補液量の調整を行うことで、体液貯留の改善に努めました。

愛知医科大学病院のGICUにて研修している学生は、低カリウム血症患者への薬学的介入に関する報告を行いました。低カリウム血症の原因には、カリウム摂取の不足やカリウム排泄量の増加、およびアルカローシスなどによる細胞外から細胞内へのカリウム移行の亢進があります。本症例では、低カリウム血症によりGICUにて注射用および経口カリウム製剤が開始となりました。その後、カリウム含量の多い経口カリウム製剤への変更を提案することで、血清カリウム値のコントロールを行いました。

症例報告会を通して、症状や治療による効果・副作用を確認し、適切な薬剤選択が行われているかを評価する重要性を再認識しました。今後も患者にとって最適な薬剤選択ができるよう支援していきたいと思います。

(報告者:内野里香)

【名古屋大学医学部附属病院】
内野里香(消化器外科病棟)
「腎機能低下患者における呼吸困難・疼痛コントロールに対する介入」
【愛知医科大学病院】
循環器内科・心臓外科病棟
「心不全患者への介入」
GICU
「低カリウム血症患者への薬学的介入」

2022年6月15日

第2回アドバンスト活動報告会

「第2回アドバンスト活動報告会」が開催されました。

名古屋大学医学部附属病院の呼吸器内科・外科、泌尿器科・腎臓内科、精神科・親とこどもの心療科病棟にて研修しているアドバンスト学生3名が症例報告を行いました。多くの学生や教員が参加し、症例報告後には多数の質疑やコメントがあり、活発な報告会となりました。

呼吸器内科・外科病棟にて研修している平野結奈は、非小細胞肺がんの化学療法への介入に関する報告を行いました。非小細胞肺がんでの胸膜播種により、胸部疼痛が認められる場合があります。本症例では、NRS(Numerical Rating Scale:数値評価スケール)を用いて疼痛評価を行い、最初にNSAIDs(Non-Steroidal Anti-Inflammatory Drugs:非ステロイド性抗炎症薬)が提案されました。NSAIDsによる腎機能障害やNSAIDs潰瘍の早期に発見するため、血清クレアチニン値や腹痛、嘔気の有無を確認しながら、安全に疼痛コントロールを行いました。

泌尿器科・腎臓内科病棟にて研修している鈴木里奈は、去勢抵抗性前立腺がんの治療への介入に関する報告を行いました。去勢抵抗性前立腺がんの治療薬として推奨されているドセタキセルは副作用として重篤な好中球減少が報告されています。本症例では、発熱性好中球減少症の発症リスクが高いことから、G-CSF(Granulocyte-Colony Stimulating Factor:顆粒球コロニー刺激因子)製剤の一次予防的投与を行うことで、重篤な感染症に罹患することなく治療を継続することができました。

精神科・親とこどもの心療科病棟にて研修している松本あおいは、双極性障害のうつ状態の改善を目的とした薬剤調整に関する報告を行いました。双極性障害には気分安定薬だけでなく、適用を有する抗精神病薬が使用されます。抗精神病薬は薬剤ごとに受容体結合能が異なることから、効果や副作用の発現特性と患者の副作用歴をふまえて薬剤変更を行うことで、副作用を発現することなく、うつ状態をコントロールすることができました。

症例報告会を通して、使用薬剤による副作用を予測し、その予防や治療に向けた薬剤提案や情報提供を行うことの大切さを学びました。今後も患者に最適かつ安全な治療を提供するために、薬剤による効果と副作用のバランスを常に考えて薬物治療に携わっていきたいと思います。

(報告者:松本あおい)

【名古屋大学医学部附属病院】
平野結奈(呼吸器内科・外科病棟)
「非小細胞肺がん患者に対する化学療法における薬剤師の介入」
鈴木里奈(泌尿器科・腎臓内科病棟)
「去勢抵抗性前立腺がんの化学療法に関わった症例」
松本あおい(精神科・親とこどもの心療科病棟)
「双極性障害患者に対する抗精神病薬の切り替え」

2022年6月1日

第1回アドバンスト活動報告会

「第1回アドバンスト活動報告会」が開催されました。

藤田医科大学病院の、内分泌・代謝・糖尿病内科病棟にて研修しているアドバンスト学生2名、精神科にて研修しているアドバンスト学生1名が症例報告を行いました。多くの学生や教員が参加し、症例報告後には多数の質疑やコメントがあり、活発な報告会となりました。

内分泌・代謝・糖尿病内科病棟にて研修している学生のうち1名は、副腎皮質癌によるクッシング症候群に関する報告を行いました。副腎皮質癌はホルモン産生型と無機能型に分けられます。ホルモン産生型では慢性的にコルチゾールが過剰に産生され、クッシング症候群が多く認められます。クッシング症候群の治療の第一選択は外科的な腫瘍摘出ですが、外科的治療が行えない場合、薬物治療として副腎皮質刺激ホルモン分泌抑制薬や副腎皮質ホルモン合成阻害薬で治療を行います。本症例では、副腎皮質ホルモンの過剰産生に関連する精神症状や低カリウム血症などに対処するためコルチゾールのモニタリングを行い、患者の病態や生活に合った薬物選択を行うことができました。

もう1名は、ギッテルマン症候群に関する報告を行いました。ギッテルマン症候群は、遠位尿細管Na⁺-Cl⁻共輸送体をコードするSLC12A3遺伝子変異により生じる常染色体潜性遺伝の先天性疾患です。遺伝性疾患であることから、家族への遺伝カウンセリングなども行われます。臨床所見としてサイアザイド系利尿薬の副作用と同様に、低カリウム血症や低マグネシウム血症が認められるため、カリウム製剤やマグネシウム製剤による補充療法が行われます。本症例では、それぞれの検査値からカリウム/マグネシウム製剤の投与量を検討し、電解質異常の改善に努めました。

精神科病棟にて研修している学生は、治療抵抗性統合失調症に対して非定型抗精神病薬のクロザピンにて治療されている患者に関する報告を行いました。ルラシドンはSDA(Serotonin Dopamine Antagonist:セロトニン・ドパミン拮抗薬)に属する2020年に発売された比較的新しい抗精神病薬です。本症例では、クロザピンに併用する抗精神病薬としてルラシドンに切り替える際、CGI(Clinical Global Impressions:臨床全般印象度)やDIEPSS(Drug Induced Extrapyramidal Symptoms Scale:薬原性錐体外路症状評価尺度)などの評価尺度を用いて、有効性や副作用を客観的に評価しました。また、文献からの情報をもとに切り替え順を検討し、適切に医師へ提案していました。

本報告会を通して、検査値をふまえて投与量や薬剤選択をする必要性、処方提案にはガイドラインやアルゴリズムだけでなく、文献からの情報も活用する重要性を学ぶことができました。残り少ないアドバンス研修でも意識して取り組んでいきたいと思います。

(報告者:平野結奈)

【藤田医科大学病院】
内分泌・代謝・糖尿病内科病棟
「副腎皮質癌によるCushing症候群を発症した一例」
「Gitelman症候群」
精神科病棟
「クロザピン服用中の統合失調症患者に対してルラシドンの追加投与が有効であった一例」

2022年3月29日

2022年度 お花見:新年度・桜満開

新型コロナウイルス感染症の影響で研究室での行事も少ない中、十分な感染対策を講じた上で、恒例の「2022年度 お花見」を鶴舞公園にて行いました。

今年は平年より気温が高かったため、桜の開花が早く、桜の見頃も長くなりました。

大勢の花見客で賑わいをみせた鶴舞公園の桜もあっという間に満開を迎え、多くの人が足を止めてカメラを構えていました。訪れた人たちは満開の桜を眺めたり、屋台の前で足を止めて「花より団子」を楽しんだりすることで、大満足のひと時を過ごせていたと思います。

春の陽ざしの中で、満開の桜にうっとり…といきたいところですが、学生同士の接触を避けながら笑顔あふれる記念となる1枚の写真撮影となりました。

今年度はコロナ禍でも交流できるような機会を設けながら、充実した研究室生活が送れるよう精進して参ります。

(報告者:小野舞子)

 

※撮影時のみマスクを外しています。

2022年3月20日

2021年度 卒業セミナー:今後の卒業生の活躍を願って。

「2021年度 卒業セミナー」が、名城大学薬学部 新3号館303・304教室にて開催されました。

セミナー冒頭の吉見 陽助教の挨拶では、セミナー参加者へ本年度の当室の活動総括のことばで始まりました。ソーシャル・ディスタンスを保ちながら、グループワークとして行った病態解析学Ⅰダービーでは、カプセル剤つかみステークス、降圧薬の早口言葉ステークス、ピークフローステークスを通して、カプセル剤の種類や服用時の注意点について、降圧薬の受容体選択性の違いや分類される医薬品について、ピークフローや換気障害の分類について知識を深めることができました。今年度も新型コロナウイルス感染症拡大の影響で種々の研究室行事を行うことが困難でしたが、コロナ禍では身体的距離を保つように言われている今でこそ、精神的距離を近づけることが重要です。そこでイメージクイズや他己紹介クイズを行い、当室メンバーに関するイメージや印象についての課題を通して、もっと「お互いの距離」、すなわち「心の距離」を縮めることができたと思います。

グループワーク後は在籍学生一同から卒業生へ、卒業生からは在籍学生一同・教員へこれまでの感謝を込めて記念品が贈呈されました。博士課程を修了し、学位を取得された内田美月先輩へのOB・OG、そして在籍学生・教員からのビデオレターが上映されました。最後に野田幸裕教授から卒業生と在籍学生一同に激励の言葉が贈られました。

今後も卒業研究やアドバンスト臨床研修に全力で取り組んでいきたいと思います。最後に、卒業される皆様の更なるご活躍を心よりお祈り申し上げます。

(報告者:吉原みなみ)

 

※撮影時のみマスクを外しています。