名城大学大学院理工学研究科 応用化学専攻 (平成29年度設置) 名城大学大学院理工学研究科 応用化学専攻 (平成29年度設置)

開講科目一覧・環境・エネルギー科学分野

授業科目 単位数 担当 開講時期
講義 演習・
実験
環境化学特論 2 大脇 毎年前期
【概要】地球規模から身近な地域の環境問題を概説するとともに,環境保全に関する方策に関して化学的な視点から説明する。環境問題は,人間社会における資源の利用に伴う廃棄物(化学物質)が引き起こす問題であり,化学的な理解が重要である。その環境保全、環境浄化のために必要な化学的視点を,学部にて培った有機化学,無機化学,材料化学,分析化学の基礎化学をもとに,総合的な環境化学としての理解を深め,環境問題に対する意識向上を目指す。
グリーンケミストリー特論 2 大脇 奇数年度(西暦)後期
【概要】サステナブルな社会の形成のため,化学物質を製造から廃棄・再利用するサイクルにおいて,化学物質による自然環境への影響が少なく,生物に対してより安全な化学技術に関して,理解を深める。それらの技術として,例えば,安全な化学物質を利用した効率的な合成,触媒反応の利用,生分解性物質の利用,再生利用技術等のグリーンケミストリーに関する技術を各自選択し,自発的に,問題意識および技術内容を深く掘り下げることができるようにする。
機能性エネルギー材料特論 2 毎年前期
【概要】持続可能社会を支えるために高効率でクリーンなエネルギーの創生・貯蔵および省エネルギー技術を生かした各種エネルギーデバイスの開発には機能性材料の開発が不可欠である。燃料電池に代表される化学反応のエネルギーから電気エネルギーへの変換には,それを担う電解質材料の高機能性が重要であることから,エネルギー変換・貯蔵機能発現のメカニズム,それら機能材料となる物質の合成・加工,特性評価の学びから,環境と調和した新物質・新素材の開発と応用,さらなる高性能化に関する理解を深める。
無機材料科学特論 2 偶数年度(西暦)後期
【概要】セラミックスをはじめとする無機材料の機能性は多岐にわたり,その機能性や諸物性を利用した応用は,環境・エネルギー分野,生体関連のバイオ分野,さらには電子,光学,情報通信分野にまで広がっている。本特論では工業で利用される無機材料を主に,セラミックスの構造と合成プロセス技術を通して,化学的,電気的,磁気的および機械的に優れた性質を備えた無機化合物の結晶構造とその性質との関連性および諸物性の発現機構を取り扱い,無機結晶材料に関する理解を深める。
導電材料特論 2 池邉 毎年後期
【概要】電気伝導性を有する導電材料について,物質の導電機能を主に導電性発現についての基礎的な事柄を習得すると共に,これら材料の微視的な構造や現象と諸物性の発言との関係を明らかにする。具体的には,電子伝導性およびイオン導電性を有する代表的な固体導電材料を取り上げ,それぞれの導電性発現の物理・化学的な基本原理やメカニズムを理解し,それら材料の合成・加工に関するプロセス技術の学びから,高機能性を目指す材料設計への応用までを取り扱う。
低温物性特論 2 池邉 偶数年度(西暦)前期
【概要】物質を低温にしたときに表れてくる物質特有の性質および低温で起こる様々な現象を物性物理学の基礎から学ぶ。低温世界で起きる現象は量子力学の世界であり,「超伝導」「量子ホール効果」などの興味深い発見が目を引く。特に,超伝導については,物質科学と電気的・磁気的性質および極低温領域における物性の固体電子論,電気伝導性と電子フォノン相互作用などを取り扱い,現象の理解を深めるとともに,種々の化学物質には原子構造に起因する特徴的物性の発現が期待されることから低温物理の世界の広がりについても学ぶ。
固体表面化学特論 2 才田 毎年後期
【概要】固体表面上での分子の吸着現象,電気二重層の形成,触媒反応の進行などについて最表面原子の電子状態や構造の観点から説明する。また,バルク内部の原子が最表面に存在する原子に与える影響や単原子層などの低次元材料における電子状態および物性についても概説する。具体的には,吸着相互作用について説明し,固体-気体界面および固体―液体界面にて生じる吸着現象と表面電位の関係について理解を深める。また,触媒反応と指数面の関係を金属および酸化物上でのアルコールの酸化を例に説明し,表面状態と触媒活性について理解を深める。
生命エネルギーデバイス特論 2 才田 偶数年度(西暦)前期
【概要】古くから,酵素を利用した酵素電池などバイオメティックなエネルギーデバイスに対する研究がなされている。そこで本講義では,酵素電池だけでなく,最新の研究例も踏まえたバイオ燃料電池およびバイオ蓄電池に加えて生体適合エネルギーデバイスについても概説する。具体的には,酵素を電荷輸送に用いた酵素電池の仕組みとデバイス内で生じている化学反応について解説する。その後,グルコースやヘモグロビン,血清などを用いたバイオ燃料電池の最新の研究例を紹介・解説する。
環境エネルギー科学特別演習・実験
ⅠA・ⅠB・ⅡA・ⅡB
2 × 4 大脇・
坂・
池邉・
才田
毎年前期・後期
【概要】生命有機化学分野における実験手法および実験結果の解析法について,具体例に則して習得させる。環境・エネルギー科学分野を主専攻とする学生は、指導教員が開講する本科目を必修とする。